2014年3月29日

外を掃除する箒がたてる音で目を覚ました。スマートフォンを点灯させると午前六時をまわったところだった。父の運転する車で見知らぬどこかの地方都市を走っている。車に乗車していた老夫婦が月極駐車場の堀に白いボードで何か書かれている事に気がついた。ぜひ何が書かれているか読みたい。老夫婦のリクエストに応えるべく車を迂回させる。月極駐車場前に車を停め、堀の看板を眺める。「この先を進め」。老夫婦はこの看板の通り、先へ進むべきだと言う。どうやらこの月極駐車場、老夫婦のものらしい。俺と父は看板が示す先に何も無い事を知りながら老夫婦に応えるべく車を走らせる。車を走らせると雑木林が周囲を覆った、車線の引かれていない荒く舗装されたアスファルトが続く。背の低い雑木林の先に白い外壁に周囲を囲まれた、やはり白塗の工場が見える。アスファルト周囲の雑木林は百メートル程刈り取られ、白い堀と舗装されたアスファルトの間に、モンゴル人のゲルのような白いテントが幾つも並んでいる。白い衛生服を着た作業員の姿も見える。どうやら急拵えの工場の附帯設備のようだ。雑木林に向かって多くの人が並んでいる。車を停め外に出る。並んだ人々は手にドライバーやアイアンを持っている。どうやらここは非合法のゴルフの練習場のようだ。雑木林の中で隠れてゴルフボールをどこかに飛ばす。この雑木林の向こう、誰かの放ったゴルフボールで怪我を負った人々がいるかもしれない。そんな危険、誰かに損害賠償請求される危険があるにも関わらず、ここにいる人々はゴルフの飛距離を伸ばす事が辞められない。どこからゴルフボールが飛んでくるか判らない。道を引き返そうとすると、先程の老夫婦は小学生のような体型になり知らぬ間に俺はその男の子になった。車の横でぼんやりしているとドライバーを持った男が雑木林からやって来て「星間船を飛ばすつもりで構えてろ」と景気の良い事を言った。

煙草を一服、洗濯機をまわしゴミを出す。空に雲は無く今日も快晴だろう。ゴミ置場でスエットを着た三十代位の女性と鉢合わせし不明瞭な挨拶に応える。近くのアパートの植栽に桜の花が開いている。

疲れが溜まっていたのか、春の陽気がそうさせるのか、布団の中で寝入っていた。幾つも夢を観たが詳細は思い出せない。シャワーを浴びジムに向かう。外はとても暖かい。皆薄着だ。女性の身体のラインが露わになり、視線が誘われる。プラダの鞄を膝に載せ、髪を上げアイラインを引く女性。乗客は少ない。プランタンなメトロの午後の風景。

ジムに入場しようとすると今月の利用回数が越えていますと受付で言われる。追加料金を払おうにも財布には千円しか入っていない。コンビニで現金を引き出す事にし、一旦ジムを出る。上着にライダースを羽織っているが、さすがにこの陽気で暑い。ジムに戻ると「研修中」と書かれた名札の受付の女性が「あっ」と声にならない声を出した。

エアロバイクでモニターをザッピングしていると高校野球を含む野球中継ばかりだった。高校野球の選手たちを観た後、プロ野球選手を眺めるとその身体の大きさの違いに驚く。この体格差に力や安定さを見出すべきなのか。耳許で流れるDCPRGポリリズム、運動のリズム、耳許のリズム、野球中継、ただ一瞬繋がり、また別れていく。

キルラキルを観ているが生命繊維なる設定が人の命で織られているという見込が外れ、地球外生命体と言う展開になっている。地球の歴史の太古から寄生するという設定は瀬名秀明パラサイト・イヴ」のミトコンドリアを想起させる。またこのアニメーションの演出に紀里谷和明の演出を彷彿させるが、アニメーション的演出を取り入れたのが紀里谷和明だというのが正解だろうか。これは思いつきであり、リサーチ不足な考えだ。

友人たちとSkypeをする。来週の上野での花見の予定を決める。キルラキルの演出について話して見るとアニメ制作会社のお馴染みの演出との事だった。前作のグレンラガンが面白いのだそうだ。