2014年5月3日

仕事で業務用卵攪拌機の損傷を確認する為、数名の社員と出掛けていた。なぜか山にでも登るかのような荷物。鈍行電車、車窓から見える田舎の風景。車内でカードによる占いをしてもらう。カードはカードゲーム用のものだった。俺が引き出したのは撹乱の螺旋者なるカードだった。それが何を意味するかは誰も話さなかった。俺は隣の席に座る同僚に降りる駅を確認する。「波多野霊之助駅だよ」上司が車内を巡回している。俺は何も準備していなかった為、少し慌て始めていた。

とても良い天気だ。昨日床屋で聴いた天気予報によれば、今日は夕方ににわか雨が降るかもしれないらしい。夜に干した洗濯物は乾いていた。上階の住人の会話と歌声が聴こえる。部屋の掃除をして布団の上でぼんやりしているとまた眠り、息継ぎするかのように起き、また眠った。

一度目の眠りでは友人たちと街にいた。俺は腹が減り昼食を取りたいと提案する。するとフードコートがあり、そこでマクドナルドを食べようとする。しかしケンタッキーが小さく店を構えていた。どうやらサンドしかないようだがフライが食べたい。それを店員に伝えると面倒そうにメニューを見せる。二番のメニューですね、俺はメニューを見るがフライでは無いように思った。

二度目の眠りはオートポイエーシスに関する夢だったが余り憶えていない。そもそもオートポイエーシスについて俺は何も知らないのだ。

起きれば午後二時。脳の為だけの眠りだ。身体が怠い。シャワーを浴び、ジムに向かう。外は暑い。一気に夏が来てしまったかのようだ。道を行き交う人々はTシャツ一枚。部活動の帰りなのだろう、スポーツウェアを着た十代の男女が電車の席を占めている。

ジムでエアロバイクを漕ぎながらモニターを眺める。ガンバ大阪横浜Fマリノス横浜Fマリノス中澤佑二のしつこい守備を見つける。またガンバ大阪の監督に長谷川健太も見つける。さくらももこちびまる子ちゃんの中でサッカーに明け暮れる姿を描いていた少年は、今やチームを率いる監督なのだと少し感慨深い。試合は横浜Fマリノスが勝利した。チャンネルを変えると女子プロゴルフ、スポンサーはサイバーエージェント、十年前ならどこぞかの建設会社なのだろうが時代の変化を感じる。首位は十代アマの森田遥というらしい。グラビアアイドルに同じ名前の女性が居たような気がする。ティーショットの映像が延々と流れている。おそらく得意なのだろう。ゴルフといえば、ホールインワン保険というものがある。これは単独で加入するものでは無く、傷害保険等とセットで加入しているものなのだろうが、査定する側からすると簡単なようで、厄介事に発展する事もあるらしい。そもそも保険とは厄介な事に第三者が首を突っ込むものなのだから当然なのだが。大谷能生『舞台のための音楽』から「殺害後」、第三者が考える殺人者の心境を俗に想像させるような曲だ。ベース音が一定に早く刻まれる。

外を出ると夕焼けまでもう少し。シャッフル機能が流したのはサカナクション「三日月サンセット」、月は後ろか、雲の向こうだろう。部屋の窓を開け風を入れる。梅雨前の一息。

映画でも観ようかと夜の街へ。外は曇天、天気予報通り。駅の液晶板では電車の遅れを伝えている。原因は人身事故だという。映画館の場所を知らず少し道に迷う。チケットを買い、ぶらつく。チケットを買う際、「青森なら千円だよ」と男が女性に語り掛けており、それを黙って見守る受付の女性と男性の光景に吹き出しそうになる。まず本屋に寄るが買うものは無い。本屋を出て適当に歩く。スーツを着た男性と女性、居酒屋の前で友人たちとハイタッチする若者、暇を持て余した居酒屋の呼び込み、途切れる事の無い人の行き交い。道の外れでスマートフォンを打ち込む俺は一体何なのだろうか?

アクト・オブ・キリングを観る。胸元に気持ち悪さがジワジワ込み上げつつあったのだが、その気持ち悪さを堪えられなかったのは虐殺をし、語った本人だった。

腹がとても減った。耳許でレッドツェッペリンが流れた。