2011-01-01から1年間の記事一覧

2011年過剰に今年観た・聴いた音楽について語る。

GRAPEVINE tour 2011“真昼のストレンジランド" [DVD]出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2011/08/17メディア: DVD購入: 2人 クリック: 23回この商品を含むブログ (9件) を見る GRAPEVINEは今年始めにアルバム『真昼のストレンジランド』を発表、その…

2011年3月11日前後について

3月11日に発生した地震について書き残そうと思っていたものの、直後に何かをしようとも思えず、かといって書こうという意欲を蔑ろにする気にもなれず、この時期に書き記す事にした。

来世なんてないさ!『ヒア アフター』

『ヒア アフター』をDVDで観た。 クリント=イーストウッド監督作品。 『グラン・トリノ』以降、同監督の作品を観た*1。 こちらの記事でも指摘した通り、本作冒頭の津波シーンが、3月11日に起きた震災を連想させる事や被害の状況を配慮するという理由から上…

『夢ばかり観ている場合じゃないぞ』

デスクに置かれた時計は「PM6:32」を表示している。そろそろ集中力の限界かなと思い席を立った。 まだパソコンに向かって作業している社員が部署を仕切るパーテーション越しに見えた。 オフィスを出るとエレベーターに見知った女性が乗り込むところだった。 …

カモンベイベ、ベイベ〜『モテキ』

『モテキ』を観てきた。 大根仁監督作品。 観に行こうと思いつつ、重い腰を上げる事が出来なかったのだが、友人の勧めをきっかけに観に行く事にした。 『モテキ』については原作もTV版も観た事は無い。どうやら映画はTV放映の続編という形になっているようだ…

モダン・アート,アメリカン 珠玉のフィリップス・コレクション

【夏に一人で赴いた神奈川県鎌倉市由比ヶ浜。砂浜にレジャーシートを敷き、曇天の空を見上げ、上半身を紫外線に晒し続けた。なぜかライフセーバーに「海が荒れているので気をつけて下さい」と声を掛けられ(それぞれ別人)、少し複雑な気持ちになった。そん…

Autopoiesis VS Phenomenology…

第一部 発現篇〜A氏の場合〜私の能力が発現したのは、紛れもなくあの日だった。私は当時、科学哲学において一定の業績を挙げ、その生活に満足しつつ、もっと成果を挙げる事が出来ると信じていた。しかし、何か決定的なものが欠けているとも自覚していた。語…

バタフライ効果の灰

将来学者になる小学二年生は人生に飽きて学校に火を点ける。 玄関に放置されたポリタンクの中に入った灯油を浸した新聞紙がビニール袋から匂いを発する。新聞紙から滴る灯油をこぼれないようビニール袋に入れたつもりが、ビニール袋の底から灯油が一滴ずつ滴…

『ストリートの思想 転換期としての1990年代』

毛利嘉孝著『ストリートの思想 転換期としての1990年代』を読んだ。 東浩紀氏が、『ニッポンの思想』と合わせて紹介していたので手に取った本である。 本書は、労働組合、大学知識人が唱える左翼的な文脈ではない、若者たちの新しい運動のかたちを、「ストリ…

『ロスコの部屋』

過去に『イースタン・プロミス』という映画について語る際、「イコン」に少しだけ言及している。 これは大学時代に現象学の講義で見知った事をそのまま書き綴ったものだが、イコンと現象学の関連性を講義で受ける中、ロスコの壁画はイコンと同じように志向性…

パウル・クレー展 おわらないアトリエ、あるいは同級生の訃報

高層ホテルのラウンジのソファーに腰を降ろした。眼前に広がる夜景は、震災以降による節電で幾分光が失しているかのように見えた。背後にはバーがありグラスが交わされる音と談笑が聞こえる。 手持ち無沙汰だったのでテーブルに置かれた会員制雑誌を手に取る…

私の知らない私『ブラック・スワン』

ダーレン=アロノフスキー監督作品『ブラック・スワン』を観た。 本作は同監督の『レスラー』の姉妹編として扱っていると監督が公言しているらしい。 確かに、本作でカメラが捉えるバレリーナの全体重を支える足首と軋む床やトゥシューズで矯正された足を見…

私の野望の見返りとして『トゥルー・グリット』

コーエン兄弟監督作品『トゥルー・グリット』を観た。 父の仇を討つ為、連邦捜査官を雇い過酷な経験をする娘の物語。 娘と言っても、唯の娘ではなく口が達者で強情な娘、思わずぶちたくなる、そういう娘。 余りに強情なものだから、仇を追うレンジャーを演じ…

駐車場なんて新鮮な気持ちでみれるかっつーの!!『シリアスマン』

コーエン兄弟監督作品『シリアスマン』を観た。 物語は、ユダヤ教徒で大学の教員である男に訪れる不幸について描かれている。 度重なる不幸に男が追い込まれていくのだが、つまるところその問題は金の事である。 妻との離婚の裁判費用、妻の浮気相手の葬儀費…

予言の自己成就?『アンチクライスト』

ラース=フォン=トリアー監督作品『アンチクライスト』を観た。 自分から映画を観に行く気は最近失せていたのだけど、最近友人の影響を受けて映画館に足を運ぶ事にした。 クリント=イーストウッド監督作品『ヒアアフター』が震災の影響で公開自粛になると…

こじ開けられる扉―『ルーキー』

サカナクション新譜『ルーキー』を購入。 ルーキーアーティスト: サカナクション,山口一郎出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2011/03/16メディア: CD購入: 1人 クリック: 59回この商品を含むブログ (41件) を見る基本的にサカナクションに…

抑制される音と身体―『The King Of Limbs』

Radiohead新譜『The King Of Limbs』をネット配信からダウンロードして購入。 ネット配信からダウンロードして購入。 非常にノリの良い曲でもあるのかなと思っていたが、非常にセンシティブにアレンジされていて曲を聴く度に新しい音を発見する。 一方でその…

白日の下では悪態さえも―『真昼のストレンジランド』

GRAPEVINE新譜『真昼のストレンジランド』を購入。 GRAPEVINEに最も魅力を感じるのは悪態を吐くという事。 その対象はファンであろうがなかろうが関係無く、冗談なのか本気なのか判らない。 しかし、私がGRAPEVINEに惹き付けられた理由は正にそこであり、そ…

『三鷹天命反転住宅』に行ってきました。

無職なったらとりあえず養老天命反転地にでも行こうと思っていましたが、調べてみると養老天命反転地は岐阜県にあるので積雪で入場が出来なかったり、施設の一部を改修していたりと時期的に微妙な状況だと判ったので、近場の三鷹天命反転住宅に行く事にしま…