2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

うしろめたくない過ごし方

ライターの雨宮まみが亡くなったという。 通勤途中にアカウントも持っていない他人のtwitterをスマートフォンで巡回していると不意に訃報を知ることになった。 私は雨宮まみの知り合いでは無く単なる一読者に過ぎない。しかもネット上の連載しか読んでいない…

幽霊殺人

アルカジー&ボリス=ストルガツキー著、深見弾訳『幽霊殺人』を読んだ。雪山の山荘を訪れた警察官が事件に巻き込まれ、その真相を突き止めるという内容である。 つまりミステリーであるが、そこはストルガツキー兄弟の作品であり、真相に関わる部分はSFの設…

滅びの都

アルカジー&ボリス=ストルガツキー著、佐藤祥子訳『滅びの都』を読んだ。 「都市」がある。この「都市」は「実験」を目的としている。「「実験」のための「実験」」だと本書では語られる。都市にはロシア人・ドイツ人・ユダヤ人・中国人・日本人と人種や国…

『天冥の標Ⅸ ヒトであるヒトとないヒトと PART1』

小川一水著『天冥の標Ⅸ ヒトであるヒトとないヒトと PART1』を読んだ。『天冥の標Ⅷ ジャイアント・アーク PART2』の続刊。遂にⅨ巻まで来た。 既に本書の続刊である『天冥の標Ⅸ ヒトであるヒトとないヒトと PART2』が刊行されているが、以下から本書の内容に…

巨匠とマルガリータ

ミハイル=A=ブルガーコフ著、水野忠夫訳『巨匠とマルガリータ』を読んだ。ある春のとても暑い日、モスクワの公園で作家兼文芸雑誌の編集長と詩人がキリストの実在性について語っている。詩人は編集長に依頼されたキリストの存在を否定した詩を完成させたも…