2015年3月3日

目覚めの寒さ。窓から外を見やると曇り。

女性が髪の毛先を手で一回転させカールをつくる。

プラダのバッグを持った男とグリーンのコートに身を包んだ女が歩く。

もう亡くなった会社の重役がいる。入社時に挨拶に行った時「今までの経験は忘れて心機一転仕事をするように。」と言ったのを思い出す。以前の経験を元に入社した訳だから、発言の意味が判らず適当な事を言う人だなという印象を持った。しかし今考えると俺の経験なぞ大したものでもなく、会社のやり方に従い仕事を覚えろという事だったのだ。そんな事を今更実感を持って理解する。

上司は桃の節句で娘の為に早く帰らなければならないのに残業している。誰が決めた訳では無い、自分が決めたのだ。全く人は自由な癖に不自由になりたがる。

帰り道、雨が降って来た。

友人と簡単に連絡を取り合う。

平野啓一郎の透明な迷宮を再読する。短編というのは良い。しかしどこまでが短編であり長編であり中編なのか判らなくなる。検索すればそんな事はあっさり判ってしまうかもしれない。しかしそんな事はどうでも良いと思う。