2014年9月7日

左右対称の五編で成る短編小説は第三編に於いて小説内で左右対称を構成しなければならない。故に姉弟、つまり俺と姉がベッドのなか白布のなか絡まり合う、そんな内容が左右対称を意味しているという。よくよく考えてみると意味が判らない。

米が無い。雨の中、スーパーに向かう。高校生二人組が昼食を探し求め店内を彷徨う。「パンは朝買ったよ」

昼食に野菜炒めを作り、食事の後、気がつけば眠りに落ちる。目覚めると雨は上がっている。

ミシェル=レリス「幻のアフリカ」を読みながら、ふとアフリカの何処かに滞在した若い男女三人組と接した事を思い出す。成田空港からロシア、ポルトガルを経由してアフリカへ。夜出歩けば軍人に暴力をふられ、内政の混乱で外出する事もままならない。しかし彼らは師にダンスの教えを請う。砂浜で音楽と共に激しく踊る人々。それは純粋なものだったろうが、少し欲深いばかりに俺なんかと出会ってしまうのだ。

コンビニに煙草を買いに出掛ける。雲の向こうに月が見え、鈴虫の鳴き声が遠くから聞こえる。