大賢人になった魔法使いゲドの下にエンラッド公国の王子アレンが訪れ、魔法の力が失われつつあることを報告する。
大賢人ゲドは原因を探るため王子アレンと共に旅に出る。
旅先では魔法の衰退と共に政治や産業、倫理等の退廃が見受けられる。
2人は明確な目的地すら見出だせないまま、多島海を彷徨い、竜オーム・エンバーから死者を呼び出す魔法を使ったクモなる人物こそ原因だったことを知る。
最終的に物語は予言を成就した王子アレンが長年空位だった王になり、魔法使いの役目と力を使い果たしたゲドは故郷に戻るというファンタジーの定型をなぞる。一方で本作ではそもそも魔法を前提とした世界そのものに疑義の一端が向けられ、続編『帰還』では世界観そのものが全面的に批判の対象となる。
本作における死生観、死の無い生は結果的に空虚であるという考えは、惰性で生きるが故に目が覚める。
