詩人と女たち

 チャールズ=ブコウスキー著『詩人と女たち』を読んだ。
ひたすらブコウスキーと思われる醜い男が酒とか競馬をしたり、文章を書きながら、代わる代わる女にモテるという話である。
なぜ醜い男がモテるのかはさっぱり判らないが、魅力的に見えるという事だと思う。
魅力的である事と魅力的に見えるという事は違うらしい。魅力的であるという事は、第三者の共通の了解であるが、魅力的に見えるという事は、個人が勝手に思うだけで良い。しかも自分にとって特別だという事は、それだけで十分魅力的であり、ダイヤの原石を見つけたような気がするかもしれない。
しかし、やはりブコウスキーの小説は魅力的であり、酒、煙草、女、ドラッグの生活をただただ繰り返すブコウスキーは面白いのである。それが魅力的に見える。というよりブコウスキーの小説が今手元にあるという事は魅力的である、という事である。
ちなみに彼は小説家ではなく詩人だがそうだが、私は彼の詩をまともに読んだ事はない。


詩人と女たち (河出文庫)

詩人と女たち (河出文庫)