2014年4月20日

小学校の校庭。全校集会に集まった生徒たち。女性ヴォーカルがラップに合わせて男子生徒の下半身にすり寄りフェラチオの仕草を披露する。どうやら部活動の勧誘らしい。知らぬ間に体育館にいる。体育館には女子生徒ばかり。教室に戻ろうと生徒が群がる廊下を避け、上履きのまま校庭を横切ろうとする。するとバン型の高級車に乗った女子生徒が年上の男性たちとカーオーディオを鳴らしながらやって来るのが見える。近くにいた同級生の女子生徒は「あの人、何やってるんだろう。心配だね」と俺に語り掛けた。

曇天、少し肌寒い。日曜日の早寝早起き。毛布を洗い干す。TSUTAYAにDVDを返しに行こうと着替える。ジーンズの裾がボロボロになっており、ふと手で引き裂いてみると縦の縫目に沿って破けてしまう。面倒臭くなりそのまま家を出る。ベルトをするのを忘れた。DVDを返すと店員がなかなかバーコードを読み取れない。スーパーで除湿剤を探していたところ、鏡に映った自分の姿に笑う。重い瞼、無精髭、くたびれたライダーズ、引きずったジーンズの裾。気持ち悪いくたびれた男がそこにいた。除湿剤を買い、コンビニで弁当と煙草を買う。店内のテーブルでは高校生が大声を出して笑っている。いつもとはどこかズレた感覚、おそらく自ら思う姿と鏡に映った姿の差異を端に発しているのだろう。居心地が悪い。

自宅に戻り、水の溜まった除湿剤を捨て新しい物に取り替える。ジーンズの裾を針で縫う。久しぶりの裁縫遊びだ。しかし居心地の悪さから解放されるには自ら秩序を作り出していくしかない。妄想でもなく想像でもなく創造とは、そういう事なのだろうと思う。

散歩に出掛ける。一週間前と変わらぬ足取り。川沿いには鯉のぼり。俺の出産予定日は五月五日だったが早まったのだと母は言った。もうすぐ一つ歳を取る。この日常の切り取り作業もその日までととりあえず決めている。公園では大人たちがサッカーの試合。トラックの外ではバトミントンに興じる親子。鳥居を潜り弓道場を眺める。試合形式の練習のようで待ってられない。子どもたちの野球の試合、ラグビーの試合にはチアリーダーたち、草むらではギターを鳴らしながらの宴会。俺の耳許では東京ザヴィヌルバッハの演奏。機械化された身体といえばガリヴァー旅行記のラピュタ人だろうか?宮崎駿天空の城ラピュタで引用したようにラピュタガリヴァー旅行記に登場する。ただし、スィフトは天空の城ラピュタで描かれた機械兵を人間の道具では無く国民として描いている。移動式の島の上で丸・三角・四角の顔をした人々が電子音的な言語で会話するのだ。風刺小説であるガリヴァー旅行記がラピュタ人で何を風刺しているのかは当時も今もわからない。記憶によればラピュタからガリヴァーが次に訪れた国は日本だった。母親がシャボン玉を作り、それを追いかける男の子。仲間たちと散策する若者。じゃれ合う男女。ウェザーリポート、本日は曇天なり、けれども変わりなく日曜日は過ぎて行く。

スーパーに寄り買った食材を鍋で蒸す。料理とは言えないこの作業、味には好い加減飽きている。