2014年10月27日

茂みの中から一軒家を見下ろす。庭には解体される死体。半サイボーグ化を施した盗人達は人肉を前に喜びの声を挙げている。おそらく久しぶりの収穫なのだろう。俺から少し離れたところでまた一人の男もそれを伺っている。盗人たちは人肉の仕分けながらも時折茂みの中を警戒する事を怠らない。暫くその様子を伺っていると盗人の女が叫んだ。「こっちを見ている奴がいる‼︎」俺か、男か、どちらが見つかったのか判然としない。しかし今となってはそんな事はどうでも良い。とにかくここを離れなければ、慌てて茂みを抜け、アスファルトの上を走る。追いかけて来る盗人たち。表皮が剥がれ露わになった頬の筋肉、ヘッドギアに取り付けられたゴーグルの赤眼がギョロリと動く。一方男は近場の大きな一軒家から身の丈程もある大剣を担ぎ出して来た。飛び掛かる盗人の顔に一振り、もう盗人に二振り。圧倒的だった。男は家に向かって盗人たちを片付けた事を報告している。そんななか盗人の女がよろよろと死んだ男たちを探している。やはり男たちの様に頬の筋肉を露わに、絶え間無く動かしながら。女はどうにも状況を理解しきれていない。大剣を持った男に取り縋る。「男たちは何処?」男は黙っている。「あら、私はあなたの事が好きになったかもしれない。」女は馬鹿なのだろう。顔を寄せ男の唇にキスをする。男は苦笑いしながらされるがままなっている。半サイボーグ化したグロテスクな女を嫌がる素振りも見せない。
家から男が出て来る。電動付き自転車の様だが、その自転車の前には龍の形を模した無人小型機が進む。男が自転車を漕ぎ出すと小型機が咆哮を挙げながら飛び立ち、誘導する形で男の自転車も地面を離れる。杉林の高さを越え、飛翔する龍と男。龍の咆哮が辺りに木霊する。しかし、突然龍は落下し男もまた続く。俺は慌てて男の家に報告するべく芝が覆った法面を登ろうとする。後ろから他の男も慌ててやってくる。

雨戸を開ける。夜に雨が降ったらしいがもう止んでいる。若干気怠い気分のなか、シャワーを浴び着替える。クリーニング屋から受け取ったスーツを取り出し着替える。

電車の中、夢の内容を思い出しつつスマートフォンに打ち込む。いつもより人が多く、目の前の中年男性の一人は接触する中年男性をけん制している。一方俺は靴の中敷きに違和感を覚える。会社の近くの公園で靴を脱ぎ中を確認すると中敷きの爪先部分が剥がれていた。

事務所で書類に向かう。遠くから救急車のサイレンが聞こえる。

尿管のラインに痛み。慌てて水分を取り頻尿に陥る。

帰りに中古CDショップに寄りラムシュタインのCDを探す。残念ながら見つける事は出来なかった。大学生の時はよく尋ねたものだが、今となっては足は遠のいた。

帰りに家賃を振込みスーパーに寄る。夕飯の食材と共に、靴の中敷きと電子レンジの耐熱プレートを買う。

首の腫れ物が出来ている。一昨年に病院で切除したのだが、今度は反対側である。また首の一部を切除するのかと思うとウンザリする。しかし自らの首を何度も切るとはなかなか皮肉がきいている。土曜日に病院だ。