2014年8月4日

脚元が日焼けで悲鳴を挙げている。特に立ち止まったとき筋肉によって皮膚が張りを取り戻した瞬間に始まる激痛は堪える。皮膚は筋肉の上で弛みと緊張で絶えず酷使されている。そして筋肉は全身に連なり、身体を動かす度、各種緊張が生まれている。

スッピンの女性がおにぎりを頬張っている。おそらくこれからサークルに向かう学生だろう。小難しい顔で新聞をめくる女性。家族の集まり、小さな女の子は具合が悪いのか介抱する母親。キャリーバッグを引いた女子高生。いつも見掛けない人々。代わり映えしないのは俺だけなのか。

事務所を尋ねると知らない顔が無数。新入社員、他の事務所からの研修者だという。なるほど、やはり代わり映えしないのは俺だけなのだ、肌が赤ら顔でも気の持ちように変化は無い。

一日小刻みに動いた事で日焼けによる関節の痛みにも随分慣れた。顔を洗い鏡を覗くと皮膚が剥がれ始めていた。