もののけ姫

宮﨑駿監督作品『もののけ姫』を観た。
何となく『もののけ姫』を観たくなったのでレンタルショップで借りて来た。
このまま適当にジブリ作品を見続ける試みをしてみた。
本作公開時は映画館で観たのだが、あまり憶えていない。家族で観たと思うのだが彼らの評判は余りよろしくなかったと思う。果たして俺は何を思ったのか、思えばこの時、新世紀エヴァンゲリオン等も家族と共に観たと思うのだが、こちらもこちらで感想を言語化出来なかったのだろう。おそらく気持ちよく動く登場人物に心躍らせていたのではないだろうかと思う。そもそもこういった作品を家族で観に行くというのは、私の姉がアニメやら何やらに興味を持つタイプであり、それに親兄弟付き従っていた。私は前日に観に行く映画を知る、という位の興味しかなかったのだと思う。

さて、本作を観て思ったのは情報量の多さである。
そもそも時代設定をや主人公たちの生い立ちを知るのにはある程度の知識が必要だろう。
アシタカが蝦夷の末裔でアシタカヒコと呼ばれていたり、たたら場は身売りされた娘がエボシが集め働いている。村々は戦場となっている。かなり過酷な状況である。
そしてアシタカの物語での立ち位置。彼はあくまで森の神々たちとたたら場の争いの傍観者でしかない。それ故に意外にも物語の人々と感情に巻き込まれるという事が無い。

私はこの物語の冒頭20分程のアシタカが旅する様子が好きである。侍たちに追われ、呪いの力で射った矢で跳ね跳ぶ腕、首、命。よくよく考えてみれば、この冒頭のシーンはこの物語全体の縮図―というのは言い過ぎだろうか?


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