読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2015年9月28日~2015年10月4日

琵琶湖でドライブしてバーベキューをする夢を見た。

「人間に疲れヤギになった男」というニュースを目にしていたのだが、また外国の変人かと無視していた。どうやら「ゼロからトースターを作ってみた」、文庫版では改題された「ゼロからトースターを作ってみた結果」の著者トーマス=トウェイツのプロジェクトだったらしい。

公園で塗装工たちが集まり暇を持て余している。仕事が始まるのを待っているのだろう、スマートフォンを見つめる者、何やら笑い声を挙げる者がいる。

女性の装いに秋なのだと実感する。

上司が休日出勤出来るか子どものいる社員に確認しているのを見掛ける事になった。胸糞悪く、ここまで碌でも無いとさすがに救いようが無いと思った。

目が覚め、深夜のゴミ出しに外に出て空を仰げば、冬の空に唯一認識出来るオリオン座が輝いていた。

桜の葉が風に揺られ葉を落とし始めた。

どこかに放たれたモールス信号のように叩かれるピアノの音色から始まる Blacksheep の切り取られた空と回転する断片を何度も聴いている。

十月に入った。最早時間に為す術は無く、ただ悪戯に老いに任せるだけなのではという思いが沸く。

何だかなという気分でいる。ジムに行って身体を動かし腹を満たせば大概解決したも同然だったはずなのだが。

朝寝してみたが悪い夢を見てしまう。

BMWのオープンカーに若い男女が乗って横を通り過ぎ、その後ろを大型のバイクが何台か続いた。なるほど、ドライブに適した天気だったが、絵に描いたような光景に思わず苦笑いを浮かべてしまう。おそらく今後経験しない事なのだとすれば、羨ましく思えるのか…それにしたってオープンカーは無いだろう。

ジムのモニターにて日本女子オープンを観る。柏原明日架が首位、菊地絵理香がそれを追う。菊地絵理香は十六番ホールで攻めのアプローチで首位に追いつき、柏原明日架は十七番ホールにてウォーターハザードで首位から脱落。十八番ホール、菊地絵理香はパーショットを決められず、チェン=インジ、イ=ミヒャンと共にプレーオフとなった。そんなところでエアロバイクの走行時間が六十分を過ぎてしまう。後にニュースを確認すると、プレーオフを制したのはチェン=インジだと言う。

ティグラム=ハマシャンのECMから発売された新譜が気になっている。

日曜日の夜が過ぎて行く。持て余した時間に何をすれば良いのか判らず、悪戯に過ぎ去るのを待つばかりなのか。コップにコーラを注ぎ、カフェインで目を研ぎ澄まし、布団に入り目を瞑る。開けた窓から車と風の音が聞こえる。ノートパソコンが放つ光が瞼越しに眩しい。溢れ返るテキストが部屋の壁に影をつくる。果たして今程テキストを読んでいる時代も無いはずだったが、同時にそれは眺めるだけの、真偽の判別もつかないものだった。「物語はどこだ?想像力はどこにある?」誰かが大きな声を挙げた。「ロマンチストの嘘に付き合う暇がありますか?私たちに必要なのは事実、思想も常識も広告も排除された事実では無いですか?」違う誰かが反駁した。「思想も常識も広告も排除された事実?そんなものがあるんですか?それは余りにもナイーブ過ぎやしませんか?」また違う誰かが言った。LEDとノートパソコンの光が消える。居酒屋からの帰り、酔いの回った夫婦の口喧嘩が路上に響く。その頭上、高層マンションの一室では愛人が明日に間に合うよう帰り支度を始める。会話もする事の無い、最早過去も同然の男が眠る家に帰るのだ。男は愛想良くエントランスまで軽装で見送り、彼女の姿を見送るとポケットからスマートフォンを取り出した。到着した電車が起こした風に髪がなびく。それを手で軽く抑えながら、空いた席に腰を下ろし、女はやはりスマートフォンを眺め、ふと顔を上げ辺り見回すが、すぐに視線を下に戻した。