2014年8月14日

友人がお盆に尋ねてくるというので部屋の掃除をしようと思ったが寝てしまう。

ある教室、天井からぶら下がった縄にしがみつている。他の生徒は椅子に座っている。この縄は俺の心の動きをそのまま感じ動き続けるらしい。やたら動く縄に捕まりながら神経質そうな女性教師の説明を聞く。「私が三歳だった頃、何も説明を受けずスーパーで玉ねぎ三百円分を買ってくるように言われた気持ちを説明しなさい。」生徒たちは机の原稿用紙に向かって鉛筆を動かし始めた。さてこの状態でどうやって原稿用紙に向かえばいいのか?縄は突然緩み、黒板下に壁にぶつかった。床に寝そべりながら原稿用紙に向かう。

深夜目覚め簡単に部屋と水場の掃除をする。シャワーを浴び布団に横になる。遠くからサイレンが聞こえる。友人はコミックマーケットにエロ同人誌を買う為はるばる上京してくる訳だが、ご苦労な事だと思う。しかしなかなか寝付けない。まだ外でサイレンが鳴り続けている。

雨戸を開ける。晴れ。部屋に掃除機を掛け、シャワーを浴びながら風呂掃除をする。この部屋に宿代を浮かせる為とは言え、三日寝泊まりするのは厳しいだろう。まあそれは承諾済みのはずだが。

アスファルトの上で蝉が手を擦り合わせる。小林一茶なら「殺さないで」とその仕草を読み取るのだろう。蝿ではなく蝉の場合、死を前に念仏を唱えているようにも見える。「永眠眠眠」と。

車内に人が少ない。盆休みの影響だろう。駅構内の階段を手を広げながらバランスを崩さぬようヒールで降りる女性。第二次世界大戦の敗戦と盆の時期が同じだった事が、日本人に取って敗戦日を終戦記念日としてすり替えて認知する事が出来たという、そんな事が書かれていたのはどの本だったろう。

仕事を定時に終え事務所を出る。友人に連絡を試みるも電話は繋がらない。まだ新幹線の中だろうか。

本屋に寄った後、喫茶店に入る。なぜこんなキザな人々ばかりなのだろう。

友人と合流し歌舞伎町のつけ麺屋に入る。カップルが多い。「ゲイのカップルだと思われるかも」と友人が言う。歌舞伎町を闊歩するお姉さんたちを眺めながら何故こんな事になっているのだろうと悲しく思う。

自宅を目指し歩きながら「あそこか?」と指差す場所はマンションばかり。違うよと応え、実際のアパートを指し示すと「あのプレハブ小屋みたいのか」と笑われる。なかなか面白い。