蚊

 夜、横になって眠気を待っていると耳元でぷーんと音が鳴った。部屋の電気を点けて蚊を探す。やっと蚊を見つけ出して叩き潰す。
 ベッドに戻って部屋の電気を消す。ぼんやり暗闇を見つめているとまた耳元で蚊の羽音が聞こえた。部屋の電気を点けて蚊を探す。殺す。
 ベッドに戻って部屋の電気を消す。ぼんやり暗闇を見つめているとまた耳元で蚊の羽音が聞こえた。部屋の電気を点けて蚊を探す。殺す。一体どこから蚊が入ってきているのだろうか。網戸からか?
 ベッドに戻って部屋の電気を消す。ぼんやりと暗闇を見つめていると昔のことを思いだした。耳元でぷーんと音が鳴った。部屋の電気を点けて蚊を探す。やっと蚊を見つけ出して叩き潰す。
 ベッドに戻って部屋の電気を消す。ぼんやり暗闇を見つめているとまた耳元で蚊の羽音が聞こえた。部屋の電気を点けて蚊を探す。殺す。
 ベッドに戻って部屋の電気を消す。ぼんやり暗闇を見つめているとまた耳元で蚊の羽音が聞こえた。部屋の電気を点けて蚊を探す。殺す。一体どこから蚊が入ってきているのだろうか。網戸からか?
 前から網戸を完全に閉められず隙間があることは知っていたが。しかしこうも蚊が入ってくるのか?
 昔『蚊』という短編小説を読んだことを思いだした。突如大量の蚊に男が襲われる話だ。

蚊 (新潮文庫)

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