2014年7月10日

日本というこの蒸し暑い国。車内に吹く冷房に心地良さを感じつつ、背中を伝う汗の動きにいやらしさを感じている。それは背中をそっと撫でられるような感覚に似ている。

スマートフォンのアラームで目を覚ました。厄介な夢を見たが憶えていない。眠気が強く、PCを立ち上げた後、また横になる。PCはアップデートに伴う再構成を始める。それに背中を向け瞼を閉じる。

上司に新入社員の歓迎会兼ねた昼食で焼肉を奢ってもらう。ハラミとタンを食べたのだが、久しぶりに美味いものを食べたという感。我ながらわかりやすい。その後、まるで仕事が手につかない。

事務所で帰り支度をしていると強い雨が降って来た。一分、二分、三分。それが人生を徐々に確かに変えていくと想像してみる。しかしその差はきっと誰にも判らない。傘を持っていなかったがどうにかなるだろうと事務所を出る。小雨の中、駅までの道のりを歩く。その間に何が起き何が流れていくのだろうか。さっぱり判らない。髪の毛とメガネとシャツが雨に濡れる。電車にいつも通り揺られる。

もう戻れない、不可逆という事を思っている。当たり前の事だ、そんな事はと考えるのだが、なかなか惹きつけて止まない。台風が近づいている為か、外で風が音を立てている。