惑星トンガリ/第1回

亜光速で宇宙空間を進む物体が地上を捉えた。その刹那、大地に大きな火花が上がった。めくれ上がった大地の破片の数々は成層圏を離れ、宇宙の暗闇に散り、舞い上がった塵芥が空を覆った。大津波が地表を洗い流した後、大地の裂け目から吹き出した煮えたぎる溶岩が地上を包んだ。冷めて固まった溶岩が地表に満遍無く層になる一方、隆起した大地は侵されることなくそこにあった。惑星を外から眺めた時、成層圏から飛び出した大地はまるで角のようだった。