2014年5月26日

曇天。起きて一度目を瞑れば夢は泡沫。シャワーを浴び着替え自宅を出る。

前方から香水の匂い。路地から髪型、スーツ、靴、バッグ全てブランドものといった体裁の男が垣間見えた。よく喫茶店で若い男性に熱心に説明しているネズミ講勧誘者、もしくは情報商材で年収~千万円といった感じだ。ライオンズマンションから出て来た事は気にしない方が良いだろう。

依頼された書類に「無茶をお願いして申し訳ございません」と言伝がある。腹立たしい。無茶を可能にする仕事、思わず笑ってしまう。噴き上がる苛立ちを深呼吸で紛らわす。怒りは身体に強張らせるのだろう、肩の力が抜けていく。しかしこれは深呼吸では無く溜め息だ。

事務所長に食事に誘われる。お互い下戸なので食事だけというので素直に従う。便所でぼやいていたところを聞かれたのが誘いのきっかけだろう。馴染みの酒場でソフトドリンク片手にニラやら餃子をつまむ。あまり説教をする気が無かったようだが、それでも小言は聞かされる。要すれば「現状配属された業務が続く訳では無い。自ら積極的に業務の知識を深めるべし」と言ったところだろうか。俺は久し振りに飲んだコーラの炭酸で膨満感になり、半分は上の空だった。

帰りに本屋に寄り「丸山眞男セレクション」を購入する。何時読むかは判らない。

最寄駅を出ると雨。傘は持っていない。雨に降られ気も散じてしまう。