2014年11月12日

中学校の同級生たちと夏の浜辺にいる。「今から帰れば夕方には家に着くけど。」友人の言葉を無視して皆はフードコートに向けて水着で歩き出す。

そういえば雑誌グラビアのアイドルたちは夏を背景にしている。水着で身体のラインを強調するのが目的なのだから仕方無いのだろう。きっと彼女たちはセカンドインパクト後の世界を生きている。

喫茶店でいつも通り窓側に座っていると外に見た顔を見つける。以前の職場で嘱託雇用されていた方だった。俺が辞めた半年後に年齢を理由に退職したと聞いている。外に出て声を掛ける。姿を見ただけでは気がつかない、声を掛けてようやく反応があった。話を聞くと仕事を辞めたものの、パチンコにばかり通ってしまうのでまた嘱託で働き始めたのだという。名刺を見ると独立行政法人の調査員という肩書きだ。また別の仕事を始める予定だそうで、前職と同様の業務だという。以前の職場について尋ねると彼が辞めた後、部内の業務委託契約が一部が終了したのだと言う。これは驚きだった。先日客先で会った部の長だった女性はそんな事には触れなかったからだ。業務委託契約が切れ、殆どの同僚たちは辞めたか異動したという。そのほか自分勝手だったあの人は未だに残っているやら、同年代の同僚は業務委託契約が切れる前に退職していた事などを聞く。昼食の時間が終わりに近付く。挨拶して店を出る。

仕事をしながら昼の話を反芻する。物事が当たり前にあるとは限らないのだとしみじみ思う。今の仕事だって例外では無い。少し背筋が寒くなる思いだ。

定時で仕事を終え映画館に向かう事に決める。時間があり余るのは素晴らしい事だと思う。

上映までの間に元の職場の同僚にメールを送る。

ニンフォマニアックvol.2を観る。意外にも結末は予想通りに近かったが、それは適当な着地点でしかない。そして本当に当たり前の話だが色情狂いであっても望まないセックスはしないのである。そんな事よりはシャルロット=ゲンズブールが自ら唄う役名を冠したジミ=ヘンドリクスのカバー、ヘイジョーのエンディングテーマがとてもセクシーだ。

電車を待つ間に駅構内に響く男女の戯れ。「じゃんけんぽい、ぽい、あっちむいてほい。ずるいよね、ずるいよね、だってかってもまけてもこうするじゃん?それでわたしがびっくりするじゃん?そのまえにこうするじゃん?」「そんなことないよ」「そんなことなくないじゃん?」「もういいよ、はい、じゃんけんぽい、じゃんけんぽい、あっちむいてほい。」「やーだ、うふふ」隣に座った男性が身体を傾ける。

元同僚に電話を掛けるも出ない。