2022年7月23日/音楽の聴き方

ジョン・コルベット 著、工藤遥 訳『フリー・インプロヴィゼーション聴取の手引き』を読んだのだが、もっと早く読めば良かったと思う良書だった。フリージャズの聴き方が判らないといった話をしたばかりだった友人にAmazonのリンクを送った。フリー・インプロヴィゼーションだけでなく。音楽全般の聴き方に影響を与えてくれたと思う。

ジャズ喫茶等のような場でレコメンドされた音楽を聴く際は緊張感を持って音楽と向き合えるものの、自分でチョイスした音楽に対する聴き方はどうにも適当になる節があった。そもそも、その音楽に関して言葉にすると、演奏者等や編成を具体的にしていく方法とその演奏に関して具体的に記していく方法があると思われるのだが、Bandcampで音楽をチョイスしていくと、主に英語等の外国語ができないこともネックとなり、いまいち前者の方法が取れず、後者の精度の低い方法で音楽を聴き、結局ボンヤリとした思いしか残っていなかった。しかし、本書を読んで確実に音楽を聴く精度が上がった気がする。あと、音楽を聴くモチベーションも上がった。

それでは今はフリー・インプロヴィゼーションやフリージャズを聴きまくっているかといえばそうでもない。その後に読んだ栗原裕一郎編著『村上春樹の100曲』から手始めにTalking HeadsやThe Beach Boysを聴いている。気怠いかなと思ったものの、やはり前掲書を読んである程度に聴きどころが判っているため、面白く聴けている。