石井裕也監督作品『舟を編む』を観た。
三浦しをん原作の映画化。原作は未読。特に何が起こるという訳では無いが非常に見応えのある映画だった。
とある出版社で新たな辞書の出版が決まる。しかし辞書編集一筋のベテラン荒木は定年を控えていた。新たな辞書編集者を社内で探していると営業部に馬締を見つける。探りを入れると彼は営業の仕事が上手くいっている様子は無い。馬締を掴まえ「右を定義せよ」と尋ねれば興味深い答えが返ってくるのだった。
営業部から辞書編集部に異動した馬締は辞書編集にのめり込んで行く。アスペルガー症候群気味の馬締がチャラい先輩社員西岡の気持ちを害して凹みつつお互いの仲を認め合うようになり、下宿先の大家の孫で板前見習いの林香具矢に一目惚れし果たし状のようなラブレターを書いて渡して結ばれたり、電子辞書の登場で辞書編集が頓挫しそうになるなか西岡の異動と引き換えに辞書編集が継続したり、12年後には馬締が林と結婚していたり、ファッション編集していた若い女性岸辺が辞書編集に配属されたり、辞書監修者である学者が病に侵され亡くなるまでに辞書を完成させようとするも出来ず涙を流したり…そして辞書刊行の日、馬締は辞書完成を喜びながら更なる改訂を取り掛からなくてはと意気込むのだった。
馬締やその仲間たちの成長や辞書編集の仕事は地味ながら見ていて非常に面白い。どちらかといえば本作は仕事を職人気質に描く事によって美化している面もあるのだろう。しかし物事にひたむきに向かう姿が実に美しいのには変わり無い*1。また岸辺演じる黒木華が魅力的だった。調べてみると「おおかみこどもの雨と雪」では雪役を演じていたらしい。ちなみに主人公の母親役を演じていたのは林香具矢役の宮崎あおいである。
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*1:問題はそのひたむきさを利用する為に美化する輩なのだ。