2014年9月13日

物干し竿に吊るされた洗濯物を夜の雨が濡らす。雨の音を聞きながら身動きも取れず眠りを待つ。

気持ちの良い風に誘われて日中眠り続ける。途中誰かが玄関をノックした。しかし突然自宅を尋ねてくる知り合い等いない。それが二度あった。二度目はわざわざ開けた窓からこちらを伺って眠る俺の姿を確認したようだった。

何かの気配を感じる。人では無い。外に干した洗濯物の間で風が束になって近づいたのだろう。

骨の付いた刺身の塊を素手で渡され食べる。ベトナムのサッカー部の監督が不正により免職されるも友人たちの好意でバレーボール部の監督になる。そんな夢を見た。

シャワーを浴びクリーニング屋にスーツを運ぶ。大通りでは台車に荷物を運んだ老人がとぼとぼと歩いている。風で運ばれるアンモニア臭。いつ見ても他人事では無い。明日は我が身だ。クリーニング屋が閉まっているのかと思いきや斜め向かいに移転している。ふてぶてしい癖毛の店員が待ち構える店だ。店を出ると神輿を背負う人々と遭遇する。中年の男女が多く担いでいるように思った。久しぶりに牛丼屋に寄り食事を済ませ自宅に向かう。駅前で浴衣の女性を見掛ける。十代なのだろう。何処か所在無さげである。コンビニで立ち読みをした後、店を出ると向かいから下駄を履いた浴衣の女性がバランスを取りながら歩を進めている。微笑ましい。夏が終わった。しかし秋が始まっていた。

東京でオーロラが見れるという。小学生の時「オーロラが見たい」と語った同級生の顔が過ぎる。あれから何年経ったのだろう。彼はそんな事を忘れ、きっと一人、若しくは誰かと、家族と、夜に眠りに着くだろう。

外から轟きが聞こえる。雨は降っていないようだ。