2014年6月9日

蒸し暑い。いつも通り午前五時三十分に起きた。その時間帯は特に蒸し暑さを感じなかったが二時間後に服を纏った瞬間、出掛ける気を無くした。そろそろ上着を羽織るのも厳しくなってきた。

昨夜友人から電話があった。W杯の日本の試合は日曜日午前十時から始まるらしい。友人は宛てが無かった場合、俺に付き合わせようと考えた訳だ。余り興味は無いが、取り敢えず今の日本の状態と勝ちを見込めるのか尋ねてみたが判らないという。冗談で選手として招集されなかった事を労っておいた。「俺たちにとって最後のチャンスがブラジルW杯だったのだ。」と友人は嘆いてみせた。

昼食の為、外出したが突然の土砂降り。傘を持っていないので途方に暮れている。濡れたところで何も構う事など無い。便意を感じトイレに行く。トイレを出て外を見ると雨が上がっていた。便意のお導きだと思う。

帰り道は晴れていた。コンビニに寄り宅急便を受け取る。自宅に戻り弁当を食べる。するとアパートに男の子が帰ってくる。部屋の前で蟻の巣を観察している。そして隣の部屋を伺う。すると中年女性が声を掛ける。男の子はまだ鍵が開いていないという。中年女性は「学童?」と声を掛ける。「そう。」男の子が応える。「学童では何をするの?」「電車。」「電車が好きなの?」「京王線高幡不動、明大前…」二人の会話を聞きながらパソコンに向かう。会話は駅名から昨日の蟻の観察の話まで続く。男の子の母親が帰って来るまで続くのだろう。どこかから音楽が漏れ聞こえている。辺りが暗くなっていく。しかし会話は続く。母親が自転車に乗って帰ってくる。「いつもすいません。」「いえいえ何だかついていくのに精一杯で…」「私もです。」「ありがとうございました。」「いえいえ。」「だって帰って来るのが遅いんだもん。」男の子が口を出す。「ごめんね。」母親が応える。「汗をかいたからお風呂に入るんだよ。」中年女性は声を掛けて部屋に戻る。俺はシャワーを浴びる事にした。

教育扶助という項目が生活保護法にある。働いていても生活保護は支給される。例えばシングルマザーで子どもが三人いた場合、学用品等を賄う事が出来る給料や親類からの援助を期待出来る人はどの位いるだろうか。この場合、要件を満たせば教育扶助という形で生活保護費が支給出来る可能性がある。