文化系トークラジオLife 特番「2009年のチェ・ゲバラ」

  『チェ 28歳の革命』『チェ 39歳 別れの手紙』を観た後、文化系トークラジオlifeの特番「2009年のチェ・ゲバラ」をポッドキャストで聴く。
 
 まずはっきりした事、それは私がチェ=ゲバラのいう「武装闘争による革命」を革命そのものとして考えてしまっているということだ。革命は武装だけによって起こるものではない。番組ではゲバラの「武装闘争による革命」について詳しく解説していた。それによるとゲリラ戦をするなかで貧しい人々、特に農民に支持を広げて革命を成功させるという考えをゲバラは持っていたらしい。つまり武装闘争による革命はきっかけにしかすぎず、革命=暴力という簡単な図式ではないようなのだ。また現在日本において運動を行っている園良太というの話によれば、運動は暴力ではないという。運動は地道な活動であり、すぐさま直接的な行動を暴力と結びつけて考えてしまうのは違うのではないかという。例えば年越し派遣村という活動は、人々の直接行動が実を結ばせた事態なのだという。
 ここで問題となるのは運動という活動が革命を目指しているのかという問題だ。そこには何かを変えようとする意志があるのは間違いないのだが…。少なくとも直接行動が必ずしも暴力ではない、というのは重要なことだ。
 その他にも橋本努がゲバラの思想がビン=ラディンのジハードに受け継がれているのはないかという仮説も面白く聞いた。また現在雑誌「イブニング」連合赤軍を題材にした連載を持つ山本直樹が、考えのスピードを現実に合わせる、というコメントを残していた。また集団が閉鎖的になると人ではなくて考えになってしまう、とも。その点で園良太という人がいう日常と運動の境目がなくなっているという人々というのは、考えに行動が伴っているという意味で希望が持てるのかもしれない。とはいっても運動にも様々な主義主張があるからそこは見極めないといけないだろうけど。結局話が振り出しに戻ったような気もする。