悪夢探偵2

 『悪夢探偵2』を観た。

 今回の悪夢探偵は女子学生の依頼から始まる。女子学生は同級生が出てくる悪夢を見続けているという。この同級生は異様なほどの怖がりであった。そしてそれを面白がった女子学生とその仲間はその同級生にちょっとしたイタズラをした。それ以来同級生は学校にこなくなった。同時に女子学生は悪夢を見るようになった。悪夢探偵はその依頼を無視するが、ついに悪夢によって女子学生の仲間に犠牲者が現れる。
 ここで『悪夢探偵2』という物語の構成による仕掛けが作動する。悪夢探偵が他人の夢に入って夢に干渉できるように、この同級生も女子学生の夢に干渉しているのだと思ってしまう。それは間違いではない。しかし今回の『悪夢探偵2』は、それが正しいわけでもない。なぜなら悪夢探偵は女子学生の悪夢に入り、同級生と接触するのだが、その感想をこういう。「悪意を感じなかった」と。
 それでは女子学生の見る悪夢は一体だれの手によって生み出されているのだろうか。それは女子学生自身しか考えられない。そもそも夢とは本来自分自身によるものなのだ*1。原因は同級生ではない。女子学生が同級生を利用して悪夢を仕立てあげているのだ。他者の憎悪が私に干渉するのではない。他者の憎悪が私に向かうと思うこと、それは私が他者を憎んでいるということの裏返しであり、自らの憎悪の正当化なのである。つまりそれは自らが作り出した憎悪なのだ。この憎悪こそ悪夢の原因なのである。これは悪夢探偵や同級生でさえ例外ではない。
 しかしここで気になるのは悪夢探偵が女子学生の夢に入るまえに犠牲者になった女子学生の仲間である。彼女らはだれによって殺されたのか。自身の恐怖心から生まれた悪夢によってなのか。それとも物語の最後に悪夢探偵と同じ能力を持つようになった女子学生なのか…。

 特撮の見所としては悪夢探偵が夢の中で女子学生の体から飛び出して同級生の攻撃を止めるところである。これはジョジョにおける、スティッキー・フィンガーズ状態である。
 そしてなにより出ている女の子が皆、怖い。目力がありすぎる。ただ一番怖いのは同級生の母親じゃないだろうか。これは一緒に観た友人からの同意も得た。

 

*1:前作『悪夢探偵』で行われた殺人事件も、それを利用した犯人がいたとはいえ、被害者は自らが死を欲することによって殺害されていた。