松浦理英子著『犬身』を読む。少し話題になっているのを知って、読んでみる。
この小説は観念小説と呼ばれるものらしい。
内容は題名の通り、犬になった人間の話である。犬になった人間は女性であり、犬を愛し犬になりたいと願ってきた。そして彼女は思いを寄せる女性の犬になりたいと願い、その願いは妖しげなバーテンダーによって聞き入られ、成就する。そして愛すべき女性の飼い犬としての生活が始まり物語は進んでいく。
愛、性、こういうのを知らぬ間に念頭において読んでいたからそういう話なのだろう。(まとまらん)
前半に犬に対する愛情が語られ、読んでいるこちらも犬をなでているかのような気持ちにさせられた。この愛情が、大きくも小さくもぶよぶよと変化するのを横で眺めている気持ちになる。
- 作者: 松浦理英子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/10/05
- メディア: 単行本
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