2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

映画を見に行く普通の男

ジャン=ルイ=シェフェール著丹生谷貴志訳『映画を見に行く普通の男 映画の夜と戦争』を読んだ。 著者はロラン=バルトの推薦により絵画理論を発表し美術理論家として注目された人物であり、ドゥルーズ『シネマ』(第二巻、「時間イメージ」)に於いて本書…

果てしなき渇き

深町秋生著『果てしなき渇き』を読んだ。 著者のブログを読む機会はあり、いつか著作も手に取ってみようと思っていたところ、中島哲也監督により本書を「渇き」として映画化するとの事。この機会にと思い本書を手に取った。元警官の警備員が出会ったコンビニ…

風立ちぬ

宮崎駿監督作品『風立ちぬ』を観た。 私はこの作品を観ながら虚しさ、やるせなさを感じていた。そしてその感情は、この物語で描かれる日本が戦争し敗戦を迎えるという事実から来るものだと思っていた。 しかしそれは間違いだった。

死神の浮力

伊坂幸太郎著『死神の浮力』を読んだ。 『死神の精度』の続編、主人公は変わらず死神の千葉、そして短編の形式から長編になっている。 死神の仕事にはルールがある。情報部から情報を受け取った死神は対象者の死の可否を判断する為、接触を図る。その期間は7…

『まんが 哲学入門』

森岡正博+寺田にゃんこふ著『まんが 哲学入門 生きるって何だろう?』を読んだ。 森岡正博と言えば「草食系男子の恋愛学」、「感じない男」と言ったセクシャリティの問題を扱った著作が有名であるが、私のこれらの著作を読んでいない。 そんなところで本書…

惜日のアリス

坂上秋成著『惜日のアリス』を読んだ。 冒頭を読みながら余りにたどたどしい文章が続いた為、読むのを辞めようかと思ったのだが、そのたどたどしい文章は主人公が起きた出来事を言葉にしていた為だと気がつき、そのまま読み進めた。本書は著者の小説デビュー…

『文化系トークラジオ Lifeのやり方』

鈴木謙介 長谷川裕+Life Crew著『文化系トークラジオ Lifeのやり方』を読んだ。 本書はTBSラジオで現在も放送されている『文化系トークラジオ Life』を書籍化したものだ。 番組プロデューサーである通称「黒幕」こと長谷川裕による番組制作の経緯やどのよう…

『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想地図β vol.4-1』

『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想地図β vol.4-1』を読んだ。 東浩紀等が立ち上げた株式会社ゲンロンで創刊された思想地図βの新刊。尚、思想地図βでは東日本大震災が発生した年に「震災以後」と題した特集号を発刊している。 本書は、1986年4…