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2015年8月17日~2015年8月23日

隣に立っている十代の女性が捲る単語カードに目をやると poison とあった。なぜ俺が見た時に限って、という思いが拭えない。

客先に向かう途中、須藤元気を見掛ける。たぶん、あれは須藤元気だと思うのだが、別段感動も無く、興味が無いという事がよく判った、

エスカレーターからそのまま到着した電車に乗り込むと、何やらアンニョイな雰囲気を醸し出した乗客ばかりである。

曇り空だった。ベンチがあるにも関わらずアスファルトにそのまま腰を下ろす年老いた現場作業員の男性を横目に煙草を吸う。

客先の女性担当者の一人と同じ電車に乗り合わせた。適当に話してみるものの、どこか噛み合わず、また踏み込んだ会話も出来ないまま、下車駅に着いてしまった。

土岐麻子を聴いた後、何となく女性ヴォーカルを聴きたくなった、坂本美雨や小田朋美のアルバムを続けて聴いたところ、改めて良いと思った。特に小田朋美の谷川俊太郎の詩を唄った雨よ降れの緻密な音の構成は詩の世界を余す事無く表現していた。

両親に連絡を取る。残暑見舞いは届いたという。同封したのは両親の故郷であった満州への移民運動に関する新聞記事だった。父はどうにか老眼鏡でその新聞記事を読み進めていると言う。父によれば祖父は満州国憲兵なりの役職に就いていたのだという。既に他界している為、詳細は判らず、新聞記事の内容が関係あるかどうかも判らない。

更に父の家系はなかなか複雑になっている。父には二人の兄と姉がいるのだが、若くして長男は亡くなり、次男が事実上の長男になるものの、母には兄弟が居らず、姉妹は既に結婚していた為、この財産を継ぐ事を目的として母の家系の養子になった。つまり母の息子ながらも弟となった。こうして父の家庭には、二つの家系が混在する事になった。一人だけ別姓を名乗っていた兄は自らの境遇を面白く思わなかったようだが、既に鬼籍に入るに至る。

平野啓一郎のマチネの終わりの連載を読んでいる。クラシックギタリストの男性と新聞記者の女性の恋愛が進むなか、男性を慕うマネージャーの女性が自らの想いが報われない事実と向き合っている。心苦しいものの、誰にでも訪れる局面であり、また彼女の言う通り、主要な登場人物たちの為の端役を引き受けるという事そのものだった。彼女は自らの気持ちを整理するべく、傍から見れば嫉妬による意地らしい行動を取りつつある。しかし、おそらくは、そんな彼女もまた自らが主人公となる舞台の上では、誰よりも輝くはずであり、今は自らの想いが報われず傷ついた事に気がつくべきだった。

スーパーでワインとリンゴを買い物カゴに入れた若い女性を見掛ける。その後、コンビニに煙草を買いに入ると、先程の若い女性がコンビニでしか売っていないアイスを買っている。ワイン、リンゴ、アイス…もしこれが彼女の夕飯であるならば、翌日は腹痛になりそうだ。

修羅の門ジョジョリオン、セケンノハテマデの新刊を読み終える。

アルカジー&ボリス=ストルガツキー兄弟のモスクワ妄想倶楽部を読み終える。本作はみにくい白鳥と合わせてびっこな運命という一つ作品として出版されたのだという。著者の作品を読む為に版切れの作品を古本屋等で購入しているものの、本書でも言及される滅びの都は手に入るか怪しい。ラドガ壊滅に至っては二万円以上する。図書館で借りるというのが次善の策であるものの、読む時間を決められるというのは今となっては不愉快極まり無い。よくもまあ、学生の頃は二週間やらで本を一二冊の本を読み終えていたものだと思う。

スマートフォンを忘れた為にジムのモニターの音声を聴く事にした。女子ゴルフの試合を眺めるのだが、赤いワンピース調のウェアを着た金田久美子が映える。テレサ=ルーの18ホールのイーグルはバックショットでイン。優勝は服部真夕だった。