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2015年6月1日~2015年6月7日

朝から洗濯をした後、スタニワフ=レムの泰平ヨンの未来学会議を読み進める。二階から男女がアイドルについて語り合い、眺めているであろう動画の音声が聴こえて来る。二人の漏れ聞こえて来る会話から、付き合っている訳では無いにも関わらず一晩を共にしている事が判る。窓を閉めてくれればそんな事を知る事も無く読書出来るのだが…いや、窓を閉めるべきは俺なのか?

アランヘェス協奏曲を真面目に聞いたのは小学生以来だと思う。自由闊達な第一章を憶えていたものの、第三章の小難しさは忘れてしまっていた。

新宿アルタ前で友人を待つ。ナンパなのか何かの勧誘なのか、一眼レフカメラを持った若い男が若い女性に声を掛けている。暑いなかよくやるなとぼんやり眺めていると鋭い視線が向けられる。友人がいつも通り遅れて来る事は判っている。仕方無く大型ディスプレイを眺める。JAXAの広告、水着姿の女性たちが甲高い声を挙げるパチンコ屋の広告、ミキハウスの広告、アイドルとロックバンドで構成された音楽ランキング、平和を謳った創価学会…メディアと自分の興味関心の差に少し笑いたくなる。

友人とお好み焼きともんじゃ焼きを食べる。自分で焼く為に手持ち無沙汰にならないのが良い。水割りを一杯飲み赤ら顔になり、無為の日々を嘆き合って友人と別れる。

紫陽花を見掛ける。もう六月なのだ。路上で寝椅子を広げ日向ぼっこする男性を見掛ける。

ショスタコーヴィチ交響曲の壮大さはコンクリートの建築物を思い起こさせる。

ダッシュボードの上で光輝く五十の塔。ゴミ置場に置かれた小さな優勝カップ。

Domaniの表紙が知花くららから蛯原友里になったのが吊革広告で判る。その向こうにヒールを履いた、長身細身の女性がスマートフォンを眺めている。

箱根に関する話題を検索し続ける女性。噴火の話題で人が観光を避けたのならゆっくりと過ごせる穴場なのかもしれない。

グレン=グールドのゴルトベルク変奏曲を聴く。高橋悠治よりテンポは早いものの荘厳さのようなものは保たれている。

コンビニに並んでいると缶コーヒーを買った女性が店員にストローを頼んだ。店を出ると女性は缶の蓋を路上に放り投げ、ストローの包みを撒き散らしながらコーヒーを啜った。足元に流れて来たストローの包みを拾い、自動販売機のゴミ箱にとりあえず捨ててみる。

煙草を吸う女性が吸殻を排水溝に落として行く。

教室の外で陸上部の顧問として働く女性の教師を眺めている。朝練習を終えて教室に現れた女性教師。今思えば卒業以降会っていない訳だからもう四十歳を越えているのだろう。会わない人々の思い出は更新されない。

晩年のカザルスのバッハのチェロ組曲に親しみとか弱さを感じる。

床屋に寄る。先客がいた為、適当に雑誌を捲るがゴルゴ13しか読む気がしない。読者サービスなのだろう、ソマリアの小悪党が日本人女性の人質に対してわかめ酒をしていた。雑誌に飽き、録画されたTV番組を眺めると即身成仏がある寺と地域に関するものだった。その後ニュース番組が始まった。おっさんレンタルという商売があるらしい。髪を切り始めると午後十九時になりバラエティー番組が始まる。芸能人たち魚の煮付けの甲乙を競い合っていた。

吉田ヨウヘイgroupの新譜を聴くものの、以前のアルバムほど集中して聴いていられない。何故だろう。

事務所を出ると雨が降っている。天気予報を見ていなかった。洗濯物を昨日の夜から外で干していたのが無駄になってしまった。雨にも関わらず公園では学生たちがフットサルを興じている。

午前中眠り続ける。学生時代に逆恨みされた教師が夢に現れ目覚めが悪い。長く眠って後は気分が沈み精神衛生上よろしく無い。起きていても不愉快なのだから、八方塞がりである。

スタニワフ=レフの天の声を読み進めている。

ジムにて汗を流す。モニターで男子バレーボールの試合を眺める。どうもTV局は若い選手を推したいらしい。しかしおそらくこの選手が得点に関われるのは、相手チームにデータが少ない為なのでは無いかと思われた。というのもバレーボールほどデータの収集・応用が徹底化したもの無いと聞いた事があるからだ。しかし冗談みたいな煽り文句を選手につけるのは好い加減辞めた方が良いと思う。

高橋悠治クセナキスについてネットで調べていたところ、一柳慧の項目に至り、菊地成孔がプロデュースしたRinbjö「戒厳令」は日本版ヌーヴェルヴァーグなるムーヴメントの諸作品から曲名が取られている事を知る。その意図までは計り知る事は出来ない。

コンビニにしか行かないで一日が終わった。