2014年9月11日

酒を飲む生活は性欲を遠ざける。

文庫本を明日まで読み、遅く起きた朝を迎える。自宅を出ると雨。傘が木の枝に掛かり強か頭を打つ。傘を打つ雨が跳ねる。

肌のキメを隠した黄色のファンデーション、頬を彩る血色のチーク、誰かの残したフレグランスの残滓。

小川一水「コロロキ岳から木星トロヤへ」。ライトな時間SFだが、物語は鮮やかに未来とは現在の可能性なのだと描き出してしまう。現在を現実と言い換えても良い。現実は既定事実だという現実主義的認識は、未来という座標軸を用いる事で、丸山眞男の言葉をかりなくても理解出来てしまう。