2014年8月22日

電車のなか眼鏡を忘れた事に気がつく。目を覚ますと午前七時三十五分、寝過ごしていた。慌てたつもりは無かったが、やはりそうはいかなかったらしい。

電車のなかに女性が多いように感じる。満員電車のなか垣間見た深緑のネイルの濃さに吸い込まれるような感覚。宛先が「パパ」と題された幼稚にさえ見える文面のディスプレイに弾かれるような感覚。携帯端末のディスプレイに夢中になる若者に成熟した様子は無い。妊娠した女性が小さな子どもを連れている。子どもは窓ガラスに寄り外を眺める。地下構内の暗闇を眺めて何を思うのか。

例えば生活に愛する人が入ればと考えるものの、そんな事を考え始めた瞬間鼻で笑いたくなる。例え愛があろうとも(そんなものがあるのかはさておき)毎日に倦むのだ。

ソフトマシーンとDREAMS COME TRUEを聴いている。DREAMS COME TRUEは新譜であり、購入して聴くのは初めての事なのだが、聴いていて気持ちが良い。

仕事が無い。仕方なくネットで性格テストなるものを複数やってみる。適当に結果の共通部分を抽出するとマイペースで傲慢、他人にはあっさりしていながら平等だという。

帰り際、別部署の先輩社員が異動する事を知る。床屋に寄り頭を丸める。いい加減坊主もどきの髪型にも飽きてきている。床屋の主人は「暑いね」と無難な事を言い若者たちを描いたドラマの録画を再生している。若者たちは東京スカイツリーに自分たちの寄る辺の無さを見出しながらアコギで弾き語る。