2014年8月7日

幾つもの夢を連日観ているのだが、片っ端から忘れている。起きた直後の暑さと日焼けの痛みに気を取られてしまう。本も読み進められない。夏が来る度、今迄どのようにこの暑さのなか生活したのか思い出そうとする。しかしなるようにしかならなかったんだろうと考える事が放棄されてしまう。

コローヴィエフとマルガリータの会話が続く第二の書と題された頁が捲られる。ショートカットで黒衣に身を包んだ長身の女性は栞を挟んで下車する駅に備えている。海に向かう際、電車の中で着飾った主婦が読んでいたのは山本文緒恋愛中毒」、今回は「巨匠とマルガリータ」。夏のロシア文学、車内の冷房が首を掠める。

仕事が上手くいかず苛立つ。まだ仕事に対して苛立てるだけましなのだとも思うが、仕事を辞めた時の事を考えると俺は最後まで仕事に苛立っていたと思う。