2014年7月31日

目の前を歩く出勤途中の男女。暑いなか腕を組み、上着を脱ぎ、肩に手を置く。コンビニの前に停車したポンプ車、タオルを頭に巻いた金髪の男性がうどん片手に座席に座り遠くを見ている。腕に浮いた汗が腕を伝う。冷やされた車内で冬の歌を聴く。服に浮かんだ下着の形、乱暴に捲られたシャツの袖。

午前三時に起き、洗濯物を干すのを忘れたことに気がつく。濡れたタオルが側にあるのでシャワーは浴びたらしい。エアコンを停め、窓を開ける。空は薄暗い。布団に横になり天井を見上げる。役に立たない木目が浮かび上がる。眠気がやってくるのを待つ。

スマートフォンの目覚ましに起こされる。興味の無い、見目だけ麗しい女性の甲高い声がアラームに設定されている。声を職業とする、例えばアナウンサーは低い声の人ほど現役の期間が長いという。良い例が森田美由紀だ。つまり高い声は飽きられるのだと語ったのは大学教授だった。そんなものだろうか、改めて洗濯をする。柔軟剤が無くなった。シャワーを浴び洗濯物を干し自宅を出る。今日も暑い。

眼鏡を掛けるようになってからこの世の中は光に溢れている事を知った。レンズで遮る位が丁度良いに違い無い。