2014年6月25日

満員電車の中、デジタルサイネージにクライアント先の広告が視界に入る。その広告によれば、社会貢献やお客様の幸福は、私企業の利益でしかない筈なのだ。

食べ過ぎと睡眠不足で体調が悪い。久しぶりに気怠い寝起きになった。スマートフォンを覗くとW杯日本代表戦の実況がタイムラインを流れて行く。寒さか昨夜鼻を弄ったせいか、鼻水が止まらない。雨戸を開けると外は曇天だった。

朝礼、新入社員が七月から事務所に配属されるらしい。それ以上の事は何も説明が無い。説明する必要が無いと解釈する。腹立たしい。

交差点でコスプレした女性がビラを配っている。本屋に同人誌販売店が出来るらしい。コスプレイヤーはキャラになり切っているのか楽しそうに身体を動かしている。喫茶店に入り一服する。畠山美由紀「雨は憶えているでしょう」が耳許で流れる。

ハラスを焼きサラダと共に夕飯とした後、スマートフォンのゲームに興じる。俺の時間を使いゲーム内のキャラクターはレベルを上げて成長していく。例えばバルタン星人という種族の進化の最果てがあの姿だったとしたら「幼年期の終わり」に登場した悪魔の姿をした宇宙人の如く絶望を胸の裡に抱えているのだろうか?そしてバルタン星人の絶望の矛先は進化と資源を浪費する人類に向けられる。翻って日常に行き詰まった俺はプレイヤーとして仮想世界で侵略に興じている、という嫌な考えが頭をよぎる。