2014年6月18日

また本を読みながら眠る。蛍光灯の眩しさに目を覚まし電気を消しまた眠る。

曇天、今にも雨が降りそうな空模様。シャワーを浴びる。鏡には目の下に隈をつくった男の顔が映る。指圧で消える事もない。いつしか顔に刻みこまれてしまうのだろうか。頭髪には白髪が紛れている。引き抜こうとするもうまくいかない。ボロボロになった髭剃りで顔を剥く。剥いても剥いても顔は変わらない。これが人の倫理であり、愛情も憎悪も向けられる対象なのだ。着替えながら窓に目を向けると少年が一軒家から出て来てゴミ置場に投げ入れようとしている。下手投げの構え、残念ながらネットと壁に阻まれ、ビニール袋は地面に落ちる。それを拾い上げる少年。彼の気は済んだのだろうか。

見積書に向かって仕事をしている。例えばこれはアナログ作業だが複数の見積を検索に掛ける事が出来ただけで作業が楽になるはずなのだが、しかし、それは理想論なのだろう。つまり全く馬鹿らしいという事だ。

さっさと昼の休憩に出る。小雨が降っている。唐揚げ定食でも貪りたい気分だがいつも通り喫茶店に向かう。昼に煙草を吸う事も辞めた。この店では、煙草の煙に塗れ、副流煙を吸う為だけにいる。

仕事が暇なのを良い事に夕食のレシピやW杯の動画を眺める。W杯が始まってからまともに動画を観ていない。やはりゴールシーンの爽快感、攻防は観ていて盛り上がってしまう。

ミュージシャンが演奏中、ふとした事で興醒めする。額に流れる汗、喉からマイクに向けて発せられる詩、振り上げた腕は空を切り、詩はただの音になる。それも知らず、観客は腕を挙げ、演奏に身を任せる。多くの人、音楽のなか、隔てられたミュージシャンは孤独を感じている。そんなイメージがふと頭に浮かぶ。