2014年5月21日

午前四時三十分。小学校の運動場。運動会の開会式。暇を持て余した生徒は脚で地面を掘り返していた。その深さは一メートル程になり教師より叱責される。穴を埋めようとするも掘り返した土だけでは穴は塞がらない。中には穴の下から通信施設のような部屋を掘り返してしまった者もいた。教師はその穴についてはそのままで良いと言う。運動会の入場。保護者と児童用の小型車に乗る。隣には母がいる。入場を終えるとリレーが始まる。紫色のトレーニングウェアを羽織り、自らの順番を待つ。ジムで鍛えているから大丈夫だろうと期待しながら。午前六時二十分。クライアントの副担当者に何故か業務の説明をしている。副担当者に時間が無いのだろうか、帰宅途中を捕まえて話し続ける。横には俺の上司もいる。「御社を現地に派遣するのは適当ではないですね」と指摘を受け、苛立ちながら気がつけば随分歩いた。バレエ教室の看板、コンビニ。ここは何処ですか?「下北沢だよ」上司が答える。コンビニでアイスを買うがみるみる溶けて柔らかくなる。しかしアイスが滴る事はない。ゴムのようなアイスを手に持ちながら家に帰ろうと思う。

雨。高校生が開いた英単語の冊子。リュックサックにスカート丈を絡ませた女子高生。窓ガラスで髪の毛を整える女性。仕事の話は現実でも夢でもウンザリさせられる。シャッフル機能を辞め音楽を聴く。心地良く、そしてつまらない。

交差点。雨に降られながら目の前を通り過ぎていく車。大型トラック三台。荷台部分には現政権を批判する文字が並ぶ。天照なる言葉が記載されているところを見る限り、伝統やら重んじる主義主張なのではないかと思う。過剰さが滲みだした言葉に目が醒める。

給与明細を見ながら溜息をつく同僚。「来月が終わった」という。その落ち込みように思わず吹き出し文句を言う気を無くす。更に帰りがけ、他の同僚に客先の決算が良かったというニュースを伝えると「俺らは安く買い叩かれているんだから当然だ」と大きな声で言うものだから慌てるが上長たちは聞こえない振りをしている。しかし消費税増税の駆け込み需要だアベノミクスだと、客先含め世間は儲かっているようだ。まだその余波を受けていないのが残念な事だと思う。余波があるのか知らないけども。