2014年5月17日

外から若い男たちの声が聴こえる。アパートの外壁塗装工事があるらしい。ガムテープで建物を養生する音、会話、アパートの住人に挨拶するよう言われているのだろう、この時だけは声に張りがある。洗濯物を干す事が出来ない。シャワーを浴び、外出する。アパートの前で車座になり会話を続ける男たち。彼らの会話によれば明日も仕事らしい。ご苦労な事だ。煙草を買い一服、風は強いが天気はとても良い。

ジム、前回より体力の低下を感じる。モニターでは主にニュースを観る。ベトナムと中国の領土問題、アメリカは領土問題に対して中立的な立場を取るが、中国の挑発的な行動を非難するという。安倍首相が福島県の医大を訪問、「美味しんぼ」騒動の健康不安の払拭を図るのが狙いだという。集団的自衛権の解釈変更を有識者会議がまとめ提出。これらニュースを観ながら思う。現在と同じように、何十年後、十代から三十代の世代が既得権益として年長世代を非難するだろう。その時、当の年長世代である俺は思うのだ。「気が付けば、そうなっていた。そこに意見を挟む余地等無かった。何より自分は一日を労働に費やしているだけの生活をしていただけだ。投票には行ったが自らが考える世の中にはならなかった。そもそも日常生活に政治へコミットする手段はそれほど無かった。それでも責任は引き受けなければならない。」と。しかしその時引き受ける責任とは、言われるがまま堪えるという事くらいでは無いか?

ジムを出て音楽を耳許に流す。ムーディー・ブルース。かなり久しぶりに聴いたので誰の曲だかさっぱり判らなかった。

何年も仕事用のインナーを変えておらずくたびれている。新調すべく買物に出る。まずしまむらに赴き高機能インナーを探すが袖無しのものしか置いていない。仕方なく普通のインナー二枚入を購入。その後、UNIQLOに寄り高機能インナーを一枚購入する。買物がてら遠出したので近場に住む友人たちに連絡を取ってみるが反応が鈍い。散歩がてら三駅程度歩く。どこもかしこもマンションの建設に忙しい。果たして今後少子化と高齢化が進む中でマンションの管理維持は可能なのだろうかと疑問に思う。

アパートに戻ると男たちの姿は無い。外壁は白く塗装されている。シンナーの匂いが残っているかと危惧したがそういった事も無い。早めの食事を取りながら「怪獣総進撃」を観る。キラアク星人なる鉱物を正体とする宇宙人が登場したが、やはり馬鹿丸出しでゴジラと地球人に撃退されていた。昭和ゴジラシリーズに登場する宇宙人は科学技術が発展しているが抜けているのか慢心の為なのか、知性を感じられない。