2014年5月2日

高校受験を次の週に控えているが勉強を一切していない。焦りつつも一度合格したのだから大丈夫だと考え、布団に寝転ぶ。

陽射しが強い。上着が煩わしく感じる。女性たちの五月の装いが軽快だ。東京メトロの広告では堀北真希がボートの上で目を細めている。座席に座りヘッドフォンを被る女性。その仕草に魅入ってしまう。駅構内の自動販売機を利用しているのは女性が多いのではないかと唸る機械の横で電車を待ちながら思う。

客先へ向かう。エレベーターを降りると上司たちと鉢合わせて少し慌てる。既に休みに入っているのだろう、子ども連れが写真撮影をしている。朝より暑さは少し落ち着いたように感じる。客先の受付で以前勤務していた会社の名前を告げる男性。俺が辞めた後に入社したのだろう、見知らぬ男性だ。

昼食、路上を眺めると半袖姿の外国人。この季節、雨が降らなければ気持ちが良いだろう。Kimonosが流れ、街が夕闇せまる野原へ、戦場となる。人も街も心も季節を繰り返す度変わっていく。それでも営みは繰り返される。反復される営みの先に歴史、モザイク模様。トラックの荷台に積まれたカワサキのバイク、社員証を首から下げた人々、リクルートスーツを纏った女性、灰皿に積まれた灰と吸殻。

定時に仕事を終え事務所を出る。残っていても良い事など何一つ無い。もちろん家に帰っても何がある訳でも無い。むしろ何も無くて良い。万物流転、嫌でも感情は起伏する。

キングコング対ゴジラを観たがかなり退屈だった。たぶんこれから怪獣同士のプロレスが続くかと思うとウンザリする。だがそれでもいいだろう。