「磯崎新 都市ソラリス」「Open Space 2013」

レム=コールハース著「錯乱のニューヨーク」を読んでいたところ、磯崎新による都市ソラリスなる展示がNTTインターコミュニケーション・センターで行われている事を知り観覧に行った。以前からICCに行ってみたいとも思っていたのだ。
展示はこれまで磯崎新が手掛けた都市計画プロジェクトの変遷を辿る仕組みになっている。
空中都市、孵化過程、お祭り広場、コンピュータ・エイデッド・シティ、東京都新都庁舎、パラディア、海市、中国大陸に於ける都市ブロジェクト。磯崎新及び建築に疎いので判らない事の方が多いが、『福島第一原発観光地化計画』が参考にしている事が一部展示で判った。
中国都市プロジェクトの一つ、鄭州プロジェクトの模型展示は正にソラリスそのもの。脳波と脈拍を計る器具を頭に取り付け、プロジェクターから流れる複数の映像を眺める。その後計測された脳波と脈拍を元に模型内に設置されたロボットアームが発泡スチロールを成形し、模型を一つ付け加えるのである。惑星ソラリスに於いて無意識が発現してしまったが、その無意識を都市に発現させようというのである。「惑星ソラリス」や「ストーカー」の登場人物なら恐れ慄くだろうが、観覧者は並んでこの展示に参加していた。こういった事が可能な状態が非常に面白いと思った。

磯崎新 都市ソラリス」展を出た後、「Open Space 2013」を見て周る。色々面白かったが和田永(Open Reel Ensemble)《時折織成ver.2--落下する記録》が非常に面白かった。