近藤喜文監督作品『耳をすませば』を観た。
観るとウンザリする作品とネットで言われるのは知っているものの、それ程かという印象を持っている。
小学生の時、家族に連れられて観た記憶だとラストシーンでプロポーズするシーンが唐突で恥ずかしいなという思いを抱いた。
ほとんど退屈しながら映画を眺めていた記憶もある。
さて改めて観ると結構面白かった。そりゃこんな学生生活を送った記憶も無いし、惚れた腫れたとも縁遠い。
そして今となっては登場人物とも遠く離れた場所にいるからなのか冷静に観る事が出来た。するとラストシーンを含む登場人物のやり取りも割と自然に思えた。結局、観ていた私が過剰に反応していただけだったのだ。
この物語にむしろ目が覚めた思いがするのは、彼らが自らの気持ちをわりかし素直に発する事であり、この物語に於ける憧憬はそこにあるのでは無いかと思う。
尚、原作者柊あおいのファンだった姉たちのおかげで単行本をほとんど読んだのだが、『星の瞳のシルエット』や『エンゲージ』については内容を忘れているけども、読後の余韻は憶えている。
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