すべてはモテるためである

二村ヒトシ著『すべてはモテるためである』を読んだ。
「あなたがモテないのキモいから」という本書の有名の言葉がある。ただしく引用すれば「なぜモテないかというと、それはあなたがキモチワルいからでしょう。」である。

本書は非常に冷静怜悧なモテるための自己分析本である。
本書を書く事になった著者が女性に尋ねたところ、「本書を読んでいる時点で駄目、棚の前にいる時点でモテない」と喝破されている。
さて本書を読んだ私はもう駄目だとしても、本書は読めば自ら省みキモチワルい四分類に区分けされる事になる。そしてどうモテたいのか、という事について考え、自ら省み目標を定めなかればならなくなる。つまりそれは生き方だ、たぶん。
私は本書を読みながら相手の土俵に乗るという事をしてきたのかと己に問うことになった。相手に好意をぶつけてきただけではないのか、と。
読みながら背筋が寒く、頭の中がクリアになる、反省の本だった。
まぁ反省しているだけでは駄目なのだろうけど。


すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)

すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)