哲学、脳を揺さぶる オートポイエーシスの練習問題

 河本英夫著『哲学、脳を揺さぶる オートポイエーシスの練習問題』を読んだ。
とはいえ、読んだのは去年の事で、2年位積読だったと思う。
すっかり内容は忘れてしまったけど、読み終わった後「読みながら自分の経験が分解されるような感覚に陥った。再読が逐次必要な本」という感想を持った。
少し先程拾い読みしてみたが、専門用語の注釈が頁下に記載されており、著者の解説や評価が記載されている。
又、図や絵等も随所に記載されていて、表紙も面白い。本の表紙は、三鷹天命反転住宅で、著者である河本と共同で仕事をしてた荒川修作とマドリン=ギンズによってつくられた「死なないための住宅」である。荒川修作は最近亡くなってしまった。本屋に行って、現代思想に掲載されていた著者の荒川修作への追悼文を読んだが、荒川修作の死が、荒川修作の言う「死なない」という事に対して矛盾しないと書かれていた。
以前このブログでも三鷹天命反転住宅について書いたが、奇妙な住宅なのである。俺は行った事ないけど。
本の内容はすっかり忘れてしまったが、よく著者がいう事は「問いを立てる事が重要」という事。上手い問いさえ立てる事が出来れば、それでほとんど終わっている、とか。
私はオートポイエーシスとかシステム論を未だに理解出来ていないが、とにかく面白い本で、しかも出版社は日経BP社である。出版社が日経BP社である事を考えると、これを読むべき対象者が、少なくても哲学の徒だけという訳ではなさそうだし、読んでみると良い。確かこの本は、結構他のブログでも評判が良いみたいだし。

哲学、脳を揺さぶる オートポイエーシスの練習問題

哲学、脳を揺さぶる オートポイエーシスの練習問題