GRAPEVINE『TWANGS』

 GRAPEVINEの新譜『TWANGS』を購入。
 非常に前評判が高いことは知っていました。実際聴いてみて、確かに何か違う、ということはわかります。技術的なことはわかりませんが、前作『Sing』で音の使い方が変わったな、という気はしていましたが、今回は更に押し進んでいるように感じます。音の色彩が豊かになった、とでもいえばいいのでしょうか。それはあたかも雨空の下、咲き乱れる花々のような音です。もしくは冬にビニールハウスの中で、季節もわからず咲き誇っている花のようです。つまり、何か異様な感覚を与えてくれるアルバムなのです。それは詩と音が、意味において乖離しながらも、ヴォーカルの声によって、音と溶け合うことによってもたらされるのかもしれません。聴き応え充分、ただし受け止めるのが難しい新譜なのではないでしょうか。


Twangs

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