「新潮」9月号を読む。

 現在ネット界隈で話題になっている水村美苗の評論『日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で』を読んでみようと図書館にいき「新潮」掲載号を手に取った。目次で掲載ページを確認していると、『日本語が亡びるとき』の後に前田塁による平野啓一郎の『決壊』についての評論『探偵の物語クリティック2008』というものが目に入った。時間の都合上、前田塁の評論なら読みきれそうだったので水村美苗の評論を後にして、読む。しかしあまり内容が、特に三人称多元・一人称云々についてはあまり頭に入ってこなかった。しかし前田の指摘「沢野崇と良介の会合と、良介と「666」との会合の一時間の間の出来事はついぞ明かされない」には私も全くその通りだと思う。この空白の時間の気持ち悪さといったらないのだから。さて話を戻す。『日本語が亡びるとき』を適当に読んだが『新潮』には三章しか載っていないことを知った。しかし内容は非常に有益そうであった。個人的には適当な思想家の名前などが挙げられていることが気になった。これを理由にして帰りに本屋で購入した。いつ読むかわからないけど、損はしまい…。その他、佐伯一麦のコラム「秋葉原事件に思う」を読む。