『キャラクターズ』 『ニートピア2010』

「新潮」1007年10月号東浩紀+桜坂洋『キャラクターズ』を読んだ。『ファントム、クォンタム』を読んで、東浩紀が前作、つまり『キャラクターズ』で何をしているのか気になり手に取った。
読んだ率直な感想、それは前回私が考えたことをとっくに『キャラクターズ』で小説の「私」、読者による現実と小説の比較について考察されているということ。しかもそれは東浩紀が書いていると思われるパートで考察しているし、キャラクターとして登場する三人の「東浩紀」も考察しながら物語の結末を求めていく。
ということで、『キャラクターズ』で問題にしたことを『ファントム、クォンタム』でどう取り扱うのか、もしくは取り扱わないか、ということが気になる。なので『ファントム、クォンタム』は読んでいこうと思う。
あと内容について蛇足になるが、単純に風刺小説みたいな感じで笑えた。
またこれは個人的な問題なのだが、物語の構造がちょっと複雑になるともう理解できないところはほっといて読み進めるものだから、理解できないところ非常に多い。もう少し精読しないと。あと本も読まないと。

さて『キャラクターズ』を読み終えて、雑誌の目次を確認していたら中原昌也の名前が載っていた。どうやら短編が掲載されているようなので、読んでみることにした。彼の小説は初めて目を通す。短編の題名は『ニートピア2010』。…と書きながら、いまいち筋の通った物語として思い出せない。鳥のTシャツ、ベストセラーになったノンフィクション、ベンチ…。他にも読んでみないとわかりっこないや。

今、町田康の『パンク侍、斬られて候』を読んでいる。