今夜、列車は走る

『今夜、列車は走る』を観た。
鉄道の民営化による失業。90年代、アルゼンチンで実際に起き、6万人の鉄道員が失業したようだ*1。物語は失業、いや名目上「自主退職」した、五人の男と、その周りの人々を描いていく。
物語はくすぶり続けながら、ラストへと向かう。拳銃の手ほどきを習う男、「自主退職」にサインしないで、修理工場に残る機械工、親しい娼婦に「会いたい」といわれても「金がないから」と会えない男、配送屋になる男…。
劇中、こんな会話があった。正確な内容ではないが
「(失業して)こんなふうになったのは自分のせいじゃないかって思うんだ。いつかこうなることを知ってたのさ」
「知っていて一体、何ができたんだ?何も出来やしないさ」
このような会話だったと思う。この会話が私にとって重要だった。