購入した本

 町田康著『告白 (中公文庫)伊坂幸太郎著『死神の精度 (文春文庫)』城繁幸著『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書)』を購入する。
 町田康の『告白』はたぶんここ少し前に図書館から借りてきて夢中になって読んだ記憶がある。町田康の小説を読んだのはおそらく『きれぎれ』以来だったと思う。この『告白』の何が良いのかというと、すべて書いてしまったということ。町田は書ききったのだ、熊太郎の心を、饒舌な文体で。これを読んでもう町田康の本は当分読まなくていいな、と思うくらいに。
 伊坂幸太郎の『死神の精度』、伊坂幸太郎の作品のなかでおそらく一番のお気に入りは『死神の精度』だろう。他に『チルドレン (講談社文庫)』も好きだ(今検索して文庫になってるの知った…)。要するに甘っちょろい話が好きなんだな、俺は。しかし今「モーニング」に連載中の『モダンタイムス』は読んでないんだよな。『モーニング』を読んでいるにも関わらず。『魔王』の続きらしいから、読んどけばよかったなぁと悔やんでいるのだけど。
 城繁幸の『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』は『若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)』の続編ということで購入。思うに将来について、というか就活について考えるきっかけになったのはこの本だったと思う。あと新書を買うという意味も。しかし、この先どうすればいいのかわからなくなった本でもある。さて今回、俺はどう読みどう感じるのか…。

 「新潮」において完結した平野啓一郎の『決壊』を読む。連載第二回目を読んでいないのだが、この作品は…ある意味で、町田康の『告白』と違う意味で、書ききったものなんだろう。丹念に、ガラスで肌をなぞるように(何とといえばいいのか、外観をなぞるような話なんだよ、与えられる外観から内容を考える小説とでもいえばいいのか?情報は物語に十分書かれていて、そこに読者の思考が介入して完成する…これって当然のことだけど、先の町田康は本に全部書いてあるという意味で別のものなんだろうと思う)。ただ、「悪魔」にとらわれるという考えが、まだ続いていた、というか、この作品において悪魔は一貫して「悪魔」だということにようやく気づいた。

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