魍魎の匣

 『魍魎の匣』を観てきた。原作をその前に読み終えている。前作『姑獲鳥の夏』も同様に原作を読んでから映画館に足を運んだ。前作の内容は映画、原作同様に忘れたが。
 映画と原作を比べて違いはたくさんあるが、原作は木場刑事の視点を、映画では榎津の視点が多い。なので原作の木場の精神的苦悩はほとんど描かれない。そして榎津が主人公のようになっている。これが原作と映画の大きな違いだろう。映画はかなりストレートな内容になっており、事件自体はしごく簡単な物語になっていた。といっても映画ではチャプター分けされた演出が施されていた。原作を読んで、木戸刑事を演じる宮迫博之が活躍すると思っていたので少し残念だった。木場刑事と宮迫の印象が非常に似通っていると思っていただけになお残念だった。しかし榎津が好き、それを演じる阿部寛が好きな人には嬉しいことなのかもしれない。前作では関口を永瀬正敏が演じていたが、今回は椎名桔平が演じている。しかしあまり違和感はないように個人的に感じた(あまり関口が京極堂に馬鹿にされないのも椎名結平ゆえか)。また美少女が二人ほどでてくる。ただし…*1。ただし、最後美少女がこちらに微笑みかけるのだが、その姿は石膏のように美しかった。ちなみに京極堂、関口の妻を演じる清水美砂篠原涼子のシーンは前作ほどない。
 

 ロケ現場は中国上海で行われたらしく、戦後の東京のいかがわしさ(当時が本当にいかがわしいのか知らないが)が面白く表現されていた。また有名な日本の地下水道がロケに使われていた。何度も同じBGMが使われるので、イライラしていたのだが、終わりごろには、安心して聴かせてくれるようになりよかったと思う。ちなみエンディングは東京事変だった。
 原作を読んだといっても読み終えてすぐに映画館に行かなかったので、はっきりいってそんなに詳しく比較できない(する気もないけど)。しかしあの本の雰囲気を映画はかなり引き出していると思うし、どちらもそれなりに楽しめた。僕のように適当な人に十分な内容でした。

魍魎の匣 (講談社ノベルス)

魍魎の匣 (講談社ノベルス)


  

*1:二人ともダルマになってしまうが