新聞記事から―「ハンナ・アーレントは終わらない」

 今日付けの朝日新聞文化面に「ハンナ・アーレントは終わらない」という特集記事が載っている。確かこの「〜は終わらない」という記事は毎週?誰かを特集しているものだ、たぶん故人を。
 ハンナ=アーレントを知ったのはハイデガーのことを調べている時に彼の愛人であったことが記されているものを見た時。次に『ウェブ人間論』を読んだ時。そして本屋に言って彼女の著作が平積みされて「生誕〜年特集」というのを見た時。彼女の著作は読んでいない。
 この記事には彼女の「ウェブ」という考えについて平野啓一郎などのコメントを用いて紹介している。
 私が興味がこの記事に興味を持ったのは平野啓一郎が『ウェブ人間論』で紹介した「ネット」*1の話。そして『滴り落ちる時計たちの波紋』で苅部直の解説にあった「公的領域」*2について触れてあったからである。「公的領域」も彼女の考えの一つのようだ。
 
 相変わらず内容がない。しかしこの記事の煙草を吸う老いたハンナ=アーレントの写真は、美しい。若い彼女の写真も載ってはいるが、それよりも数段に美しいと思う。

*1:記事によれば「人間の言論と活動によって結ばれた人間関係の網の目」のこと。また平野啓一郎は『ウェブ人間論』において同様に触れ現代のウェブ世界は「ウェブ」が可視化されたものかもしれないと語っている。

*2:記事によれば「古代ギリシャの都市国家をモデルとする言論による政治参加の空間」