『妻』 丹羽文雄

 前回から引き続き、いつのだかわからない「群像」を暇つぶしによんでいた。丹羽文雄の追悼特集が行われていた。彼について何も知識がないのだが『妻』という短編が載っていたので読んでみた。妻に死の影が迫るのを夫が感じていくという話なのだが、印象に残ったのは倒れた妻の体を夫が服を脱がして拭いてあげるシーンである。「知り尽くしている妻の体を云々」という文章があって、ああ夫は妻の体を知り尽くしているものかと、感心してしまった。いやほんとに…。